つのの細道(香港)

  




 1983年の正月を、香港で迎えました。
 香港の正月は、さぞエキサイティングだと思いきや、
 12/31と同じ1/1を迎えるだけでした。
 向うに行ってから知ったのですが、香港のお正月は、2月の旧正月だったんですよね。
 でも、大晦日もお正月も商店が休みにならないので、ラッキーだったかも知れません。

 大晦日は、テレビで日本の紅白歌合戦を見ました。
 その歌詞の漢字の中国語訳がけっさくで、笑いこけました。
 男人的弱点全都知道>>みたいなやつです。

 さて、香港は、めちゃエネルギッシュなアジアです。
 当時はイギリス領だったのですが、イギリスらしいことはみじんもありません。
 英語はほとんど通じません。香港での唯一の頼みの綱は「漢字」です。
 漢字が外国語だったのは、驚きでした。
 漢字で何の店か解るし、メニュー選びも苦ではありません。

 香港は、人が多くて、道路も常に渋滞していて、
 クラクションのけたたましい音が鳴り響き、活気のある街です。
 中でも、市場はすごいところでした。

 簡単にさばいて、まだ原型のある豚肉や、
 まるまるの鶏なんかが、無造作に店にぶら下げてあるのです。
 これを客の注文に応じて、厚い板材の上で、
 ダン、ダン、ダンと切り取って血だらけの肉の目方を量り売るのです。

 他にもスッポンや蛇やウズラが、
 カゴに生きたまま入れられ、足元に無造作に並べられています。
 もう、無気味で、鳥肌が立ちました。市場には、とても長居できません。
 でも、香港で一番面白いところは?と聞かれたら、迷わず「市場」と答えます。

 その他、お決まりの観光コースも必見です。
 香港島側ビクトリアピークから眺める百万ドルの夜景は、すばらしいです。
 水上レストランアバディーンは、その喧噪がなかなか香港的ですが、
 味はイマイチです。

 九龍島側のけばけばネオンのネイザンロードは、明るくて、ごちゃごちゃしています。
 無事ホテルまで辿り着けるか、どきどきします。
 その他、マカオでも1日遊びました。
 マカオはポルトガル領のカジノなのですが、結構静かで、落ち着いたところでした。

 毎日げっぷが出るほど中華料理を食べましたが、最後に出てくる白いお茶を飲むと、
 不思議とす〜〜っとして、胃もたれしませんでした。
 あれは薬学的には何が入っていたのでしょうかね?
 しかしながら、日本に帰ってから3ヵ月は、中華料理屋に近付くのもイヤでした。

 香港もお手軽で、楽しいですよ。4日もいれば充分堪能できます。
 マイレ−ジがたまったら、是非行ってみてください。 

     NEXT→ 

 もどる